FAQコラム⑤「組子細工の模様のそれぞれの由来は?」

 

イベントでアロマウッドを6種類並べていると、よくお客様から模様の名前の意味を質問されます。

 

J LIFE gifts がアロマウッドに採用している模様は全て伝統模様を基にしていて(花柄のみオリジナル)、それぞれ古くから伝わる由来があります。

 

 

組子細工の模様の基礎は大きく2種類に分けられます。三角形が菱の形に見えるように並んでいる「菱組子」と、四角が並んでいる「格子組子」です。この基礎の組み方を「地組み(じぐみ)」と言います。

 

最初にこのどちらかを組み上げてから、その中に小さな木片を組み付けて組子細工は作り上げられます。

基礎となる形は2種類のみですが、そこから作り上げられる模様の数は約200種類以上と言われています。

 

今回は「菱組子」を地組みとするアロマウッドを参考画像として1つずつ紹介していきます。

■麻の葉

麻の葉の模様はその名の通り、麻の葉っぱに似ているところから名付けられました。4ヶ月で4m伸びると言われている成長の良い植物のことから、「子供がすくすくと育つように」という願いが込められている柄です。また、三角形は古くから魔除けの意味が込められていて、その集合体の麻の葉の模様は「強い魔除けの意味」も込められて親しまれてきました。出産祝いにぴったりの柄です。


■胡麻柄

胡麻柄は胡麻の実の断面図をモチーフに作られています。胡麻の栄養価が高いところから、「健康祈願」の願いが込められている模様です。

 

6種類の中で一番名前に驚かれる模様です。


■ツノ麻の葉

 

麻の葉の模様は、組子細工の柄の中でも使われることが多く、通常の麻の葉の模様を派生させたたくさんの種類の模様があります。

ツノ麻の葉もその一つであり、雪の結晶のような模様は可愛らしさも感じられます。

女性に人気の高い模様です◎


■桜亀甲

桜亀甲の模様は、その名の通り桜の花をモチーフに作られています。一見わかりにくいですが、外国のお客様からも人気のある柄の一つです。

 

「豊作祈願」の意味合いのある桜を用いているので、縁起物でもあります。

 

ちなみにJ LIFE gifts の桜亀甲は、中のパーツの太さを変えることによって、より桜の形が浮き出しやすいように工夫してあります。

 


■花柄(オリジナル)

花柄はJ LIFE gifts オリジナルデザインです。元々はもっと花びらの数の多い「菊の紋章」を描いていた模様だったのですが、より現代に馴染みやすいように花びらの枚数を減らし、可愛らしさのある花の模様になりました。通常の組子細工の技法とは少し異なった技を用いていて、木材に切断ギリギリまで切れ込みを入れてから水と接着剤をつけて曲げていく技法を使って作られています。

 


■二重麻の葉

ツノ麻の葉と同じく、通常の麻の葉の模様を派生させたたくさんの種類の模様です。

 

麻の葉の葉が二重になっていることから、麻の葉に込められた願いや意味合いがより強くなっているものとされています。

 

他の模様よりも模様が細かく、葉の数も多いため華やかです。

 


◎私たちが伝統の模様にこだわる理由


古くから伝わる伝統の模様というと、少なからず「古臭い」というイメージがまだあるかもしれません。

 

しかし、組子細工が古くから現代まで受け継がれて、たくさんの人から親しまれてきた理由の一つはこの伝統の模様であったからではないかと私たちは考えています。

 

直線的な模様は組子細工の技術の繊細さと技術の高さを見る人たちに伝え、自然のものからインスピレーションされたと言われている幾何学模様は、流行りに流されずにいつの時代も美しいものとされてきました。

 

この直線的な幾何学模様の伝統模様を使うことこそが、組子細工の魅力をより発揮できるものであり、J LIFE gifts がこれからも伝え続けていきたいものだと思っています。

 

 

直線的なデザインも白木で表現するとどこか優しい雰囲気に仕上がるのも組子細工の魅力ですね◎

 

 

 

昔から願いを込められて作られてきた組子細工。

お気に入りの柄や、用途にあったプレゼントなどを探してみてはいかがでしょうか。